長寿品解説

長寿品(ちょうじゅぼん)長寿の業 迦葉菩薩の34問

この品は如来戒律を護持して長寿の業を得たることを宣説す。
大迦葉の34問
大迦葉に長寿の因を説き、利他行に終始す可しと説き、帰依の対象として、常住の一体三宝に及ぶ。
年少なる迦葉菩薩来って問答し、仏の称讃を蒙った。

長寿品本文 和漢(電子ブック)WEB大蔵経 英中

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Nirvana Sutra:Appreciation of the "Mahayana Mahaparinirvana Sutra"
乾隆大藏經涅槃部類

長寿品より(涅槃経解説・最後のみおしえ・伊藤真乗)

◎カッサバ菩薩の質問
この品は如来戒律を護持して長寿の業を得たることを宣説す。
└─迦葉は三十四問を発す、如来は問に随って施し、此の土の菩薩衆に対す

1.仏の寿命は無量にしてその教法は盡きることなし

(一)仏戒律につき比丘に勤問す。
長寿品四─┬─問を勧める─┬─比丘を勧める─┬─疑を除くを勧める  [4-1]
│    │       │        ├─寄を受けるを勧める [4-2]
│    │       │        └─物を益するを勧める [4-3]
(二)仏比丘を讃ず。
│    │       └─大衆を勧める             [4-4]

2.迦葉菩薩の質問

●ブッダへの種々の質問
(三)大迦葉婆羅門の請問を明かす。
│    ├─正しく問う─┬─問を欲す               [4-5]
│    │       ├─問を許す               [4-6]
│    │       └─謙って問う              [4-7]
│    ├─正しく問う─┬─正しく問う─┬─過去を問う      [4-8]
│    │       │       ├─現在を問う      [4-9]
│    │       │       └─未来を問う      [4-10]
│    │       └─答を請う─┬─過去を答えよと請う   [4-11]
│    │              ├─現在を答えよと請う   [4-12]
│    │              └─未来を答えよと請う   [4-13]
(四)仏迦葉を讃し給う。
│    └─仏は答える─┬─問を讃ず               [4-14]

3.如来の慈悲は平等にふりそそぐ

●長寿の業を得る法
(五)仏長寿の因果を説き給う。
│          └─問に答える─┬─次第に三十四問に答える
                ─┬─初の十二問は十五問を答える─┬─
⑴⑵長寿の因果の二問を答える─┬─長寿の因を答える─┬─聴を誡める [4-15]
                          $
                      $
││││           │      ├─正しく答える    [4-16]
││││           │      └─論 義─┬─初 番 [4-17]
(六)長寿子想に就いて問答す。
└─(~大衆所問品十七)        ││││    ├─二 番 [4-18]
●刑法と戒律の違い
(七)更に長寿子想に就いて問答す。
││││                        ├─三 番 [4-19]
●教育と体罰
││││                        └─四 番 [4-20]
│││└─長寿の果を答える─┬─仏宝常を明かす─┬─略して問答す  [4-21]
              |         &
●ブッダへの反論
              | &     
│││           │ └─論 義─┬─宗を躡んで請を作す [4-22]
●如来身は不滅
●不滅の身がなぜ死ぬのか
(八)世出世の法につきて問答す。
│││           │       ├─世性を問う     [4-23]

4.人を欺かざる 善法を伝えよ

●仏法の本質とは
(九)法性に就いて問答す。
│││           │       └─法性を問う     [4-24]
│││           └─三宝常を明かす─┬─三宝常     [4-25]
(十)迦葉三宝常住を奉じ、仏領讃じ給う。
│││                     └─論 義     [4-26]


5.(長寿品)戒律を護持して長寿の業を得

長寿を得んと欲せば、応当に一切衆生を護念すること、子想に同じくし、大慈・大悲・大喜・六捨を生じ、不殺戒を授け、善法を修せしむべし。亦当に、一切衆生を五戒・十善に安止し、亦地獄・餓鬼・畜生・阿修羅等の一切諸趣に入りて、是の中の苦悩の衆生を抜済し、未脱の者を脱し、未度の者を度し、未涅槃の者に涅槃を得しめ、一切の諸の恐怖の者を安慰すべし。是の如きの業因縁を以ての故に、菩薩は則ち寿命長遠を得、諸の智慧に於て自在を得、寿(いのち)終る所に随いて天上に生ず。

6.(歓喜浄土への道)接心道場工事と涅槃経

 接心道場工事中、二、三のかすり傷をうけた方はありましたが、怪我人もなく建築の方々又工事関係の方々も、ま心を以て、総て職場々々の責任を盡して、その工事に従事して頂いたことは、私共又信徒の方々の最も喜びとするところであります。

又私が更に喜びとすることは、この道場建設及び涅槃像に協力して頂くことによって、工事関係の方々が、涅槃経の尊さを更に深く理解されたことであります。

この度の接心道場完成と同時に、又四月八日の、この仏生会を契機に、皆様方も、更に多くの人々に、転生出離して頂くようお導きし、お互に盡させて頂いて、自分の喜びを他の方に分ち合い、この世に歓喜浄土を顕現していって頂き度いと思います。
それが家庭平和、しいては世界平和への道としていくことではないでしようか――。
仏徒の使命を更に深く感じ、よりよくいかして、一乗の道をともに歩んで参りましよう。




複合見出し

品毎の複合見出しは、単体見出し「長寿品」を合成・複合化したもので、機関誌「歓喜世界」シリーズの「涅槃経解説・最後のみ教え【南本】・伊藤真乗」の見出しを軸にして構成します。

見出し構成

「最後のみ教え」を構成基幹として、
並びとして現代語訳(現代語完訳・大般涅槃経)に●印を、
昭和新纂(昭和新纂・国訳大蔵経)の注の(漢字番号)を、
新国訳(新国訳大蔵経・大般涅槃経)の[科段の行番号]を
それぞれ付記しています。

見出し構成の変更

これまでの4品について、合成見出しに現代語訳(現代語完訳・大般涅槃経)に●印をつけてきましたが、有効性に疑問を感じるところがあって、今後の品には挿入しないことにしました。

  • 最終更新:2014-10-12 16:54:06

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